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ミヒャエル・バラック 選手、無断転載禁止

HOME > ドイツ代表 > ドイツ代表選手紹介 > U21→A代表 エリートサッカー選手の辿る道

 ヨーロッパでは、A代表によるEURO予選などの期間中、その前日に同じカードによりU21代表の試合が行われる。日頃注目度の低いU21代表だが、A代表の前座として前日に同カードで試合が組まれることにより、それなりの関心を集めることができる。またアウェーチームのサポーターにとっても、遠征中に2試合チェックできる機会に恵まれ都合が良い。さらに、A代表と同じ日程をAマッチデーに組むことができるので、クラブ−協会間の連携にとっても効率的だ。

 それでも、U21代表というと、やはりA代表とは格が違う、あくまで若手のチームとして注目度はそれほど高くないのが現状だ。日本では五輪代表といえば、ホームゲームならばそれなりの集客数を見込めるが、ドイツでは事情が異なる。多くは、A代表の試合が行われる町の近くの小さな会場(ブンデスリーガ2部クラスのスタジアム)が使用され、それでも満員にならないことがしばしばである。

 また、最近こそ若返りがキーワードのドイツ代表だが、ちょっと前まではチームの高齢化が批判の対象だった平均年齢の高いチーム。U21とA代表との間には、一種の世代間ギャップが存在した。その中では、U21代表は、あくまで若手の巧い選手の集まりであり、U21とA代表との間の関連を見るのは難しかった。なぜなら、U21代表で活躍後、多くの選手はクラブシーンでの経験を積み、やがて代表選手として登用される傾向にあったからだ。しかし、近年ではU21代表昇格組のA代表での活躍が目立つ。クゥラニー、ヒンケル、ラウトなどはその典型だろう。やはり、U21代表に招集されるということは、その世代のサラブレッドであり、将来有望と考えるべきだろう。そこで、実際にW杯以降に招集された全選手について、U21代表歴をチェックしてみると、驚くことにほとんどの選手がU21での代表歴を有している。つまり、若手の頃から注目されていたエリート選手なのである。さっそく、具体的に以下のリストを見てみよう。

ドイツ代表選手のU21代表歴の有無について(○:有り、×:無し)

GK:
オリバー・カーン(FCバイエルン・ミュンヘン) ×
 ※1969年6月15日生まれ、188センチ、90キロ。
イェンス・レーマン(ボルシア・ドルトムント) ○
 ※1969年11月10日生まれ、190センチ、87キロ。
フランク・ロスト(FCシャルケ04) ×
 ※1973年06月30日生まれ、190センチ、87キロ。
ハンス=ヨルグ・ブット(バイヤー・レバークーゼン) ×
 ※1974年5月28日生まれ、191センチ、91キロ。 

DF:
トーマス・リンケ(FCバイエルン・ミュンヘン) ×
 ※1969年12月26日生まれ、183センチ、79キロ。
マルコ・レーマー(ヘルタ・ベルリン) ×
 ※1972年4月29日生まれ、187センチ、86キロ。
クリスティアン・ヴェアンス(ボルシア・ドルトムント) ○
 ※1972年5月10日生まれ、184センチ、80キロ。
イェンス・ノヴォトニー(バイヤー・レバークーゼン) ○
 ※1974年1月11日生まれ、187センチ、87キロ。
ミヒャエル・ハートマン(ヘルタ・ベルリン) ×
 ※1974年07月11日生まれ、173センチ、73キロ。
フランク・バウマン(ヴェルダー・ブレーメン) ○
 ※1975年10月29日生まれ、187センチ、79キロ。 
クリスティアン・ツィーゲ(トットナム・ホットスパー) ○
 ※1972年2月1日生まれ、187センチ、81キロ。
セバスティアン・ケール(ボルシア・ドルトムント) ○
 ※1980年2月13日生まれ、188センチ、80キロ。 
ヨルク・ベーメ(FCシャルケ04) ×
 ※1974年1月22日生まれ、178センチ、75キロ。 
インゴ・ヘルツシュ(バイヤー・レバークーゼン) ○
 ※1977年7月22日生まれ、184センチ、80キロ。
アルネ・フリードリヒ(ヘルタ・ベルリン) ○
 ※1979年05月29日生まれ、185センチ、76キロ。
クリストフ・メツェルダー(ボルシア・ドルトムント) ○
 ※1980年11月5日生まれ、193センチ、84キロ。 
トビアス・ラウ(FCバイエルン・ミュンヘン) ○
 ※1981年12月31日生まれ、177センチ、69キロ。
アンドレアス・ヒンケル(VfBシュツットガルト) ○
 ※1982年03月26日生まれ、183センチ、74キロ。

MF:
メーメット・ショル(FCバイエルン・ミュンヘン) ○
 ※1970年10月16日生まれ、177センチ、70キロ。
カルステン・ラメロウ(バイヤー・レバークーゼン) ○
 ※1974年3月20日生まれ、185センチ、80キロ。
ディトマール・ハマン(リヴァプールFC) ○
 ※1973年8月27日生まれ、191センチ、72キロ。
ラルス・リッケン(ボルシア・ドルトムント) ○
 ※1978年7月10日生まれ、178センチ、72キロ。 
ミヒャエル・バラック(FCバイエルン・ミュンヘン) ○
 ※1976年9月26日生まれ、189センチ、80キロ。
イェンス・イェレミース(FCバイエルン・ミュンヘン) ○
 ※1974年3月5日生まれ、177センチ、76キロ。
ベルント・シュナイダー(バイヤー・レバークーゼン) ×
 ※1973年11月17日生まれ、176センチ、74キロ。 
トルステン・フリングス(ボルシア・ドルトムント) ○
 ※1976年11月22日生まれ、182センチ、80キロ。 
ダニエル・ビアロフカ(バイヤー・レバークーゼン) ○
 ※1979年2月7日生まれ、178センチ、72キロ。
ファビアン・エルンスト(ヴェルダー・ブレーメン) ○
 ※1979年05月30日生まれ、182センチ、75キロ。
クリスティアン・ラーン(ハンブルガーSV) ○
 ※1979年6月15日生まれ、185センチ、80キロ。
パウル・フライヤー(VfLボーフム) ○
 ※1979年07月26日生まれ、180センチ、74キロ。
セバスティアン・ダイスラー(バイエルン・ミュンヘン) ○
 ※1980年1月5日生まれ、182センチ、71キロ。
ティム・ボロウスキ(ヴェルダー・ブレーメン) ○
 ※1980年5月2日生まれ、193センチ、84キロ。
ハンノ・バリッチ(バイヤー・レバークーゼン) ○
 ※1981年01月02日生まれ、182センチ、74キロ。

FW:
オリバー・ビアホフ(キエヴォ・ヴェローナ→引退) ○
 ※1968年5月1日生まれ、191センチ、86キロ。
マルティン・マックス(ハンザ・ロストック) ×
 ※1968年8月7日生まれ、182センチ、79キロ。
マルコ・ボーデ(ヴェルダー・ブレーメン→引退) ○
 ※1969年7月23日生まれ、189センチ、85キロ。
フレディ・ボビッチ(ヘルタ・ベルリン) ×
 ※1971年10月30日生まれ、188センチ、82キロ。
オリバー・ノイヴィル(バイヤー・レバークーゼン) ×
 ※1973年5月1日生まれ、171センチ、64キロ。 
アレクサンダー・ツィックラー(FCバイエルン・ミュンヘン) ○
 ※1974年2月28日生まれ、188センチ、87キロ。
トーマス・ブルダリッチ(ハノーファー96) ○
 ※1975年01月23日生まれ、185センチ、78キロ。
カルステン・ヤンカー(ウディネーゼ・カルチョ) ○
 ※1974年8月28日生まれ、193センチ、93キロ。
ミロスラフ・クローゼ(1.FCカイザースラウテルン) ×
 ※1978年6月9日生まれ、182センチ、74キロ。 
ゲラルト・アザモア(FCシャルケ04) ×
 ※1978年10月3日生まれ、180センチ、85キロ。 
ベンヤミン・ラウト(TSV1860ミュンヘン) ○
 ※1981年08月04日生まれ、179センチ、74キロ。
ケヴィン・クーラニー(VfBシュツットガルト) ○
 ※1982年03月02日生まれ、188センチ、78キロ。

 ざっと見て読みとることのできる特徴としては、守備陣に比べ攻撃陣の方がU21経歴の保有者が多い点だろう。これは、特にキーパーの場合はU21とて出番のチャンスが少ない点が挙げられる。あの守護神カーンでさえ、U21代表歴は持っていない。またブットやロストもU21の経験がないが、これは93〜96年にかけてゴスポダレクが一人でゴールを守る時期が続いたためである。ゴスポダレクといっても馴染みのない選手だろう。当時バイエルン・ミュンヘンの控えGKだった彼は、その後ボーフムやラウテルンでキャリアを積むも、大きく花開くことはなく、昨季は3部レーゲンスブルクでプレー、今季は2部ヴァッカー・ブルクハウゼンに所属する選手である。
 このように当然、U21で活躍してもA代表とは無縁のキャリアを進む選手は実に多い。そしてDFに関しては、長く積み上げられた経験が幅を利かす故に、逆のパターンも多く見られる。すなわち、必ずしもU21にて招集されずとも、その後にステップアップを果たしてA代表入りするいぶし銀の選手もいるということだ。リンケ、レーマー、ベーメといった日韓W杯メンバーもそうした選手の一人である。また最近助っ人として招集される機会のあるハートマンも、ヘルタ・ベルリン一筋でキャリアを築いた苦労人である。
 その一方で、若い頃からその非凡なサッカーセンスに注目を集めてきたタレントは、中盤の選手の中に多い。なんと、W杯以降のドイツ代表MFの選手については、シュナイダー以外、全員U21経歴がある。これは、協会による若手選手育成システムの成果なのだろうか。とにかく、彼らが若い頃から注目されてきたエリート集団であることは容易に理解できよう。
 この傾向は、近年の若手FW陣にも見られる。クゥラニーやラウトといった逸材である。また、かつてのビアホフ、ボーデにも同様のことが当てはまる。しかし、一方でノイヴィル、ボビッチ、クローゼなどのU21というエリートコースのレールにのらないスターの存在も無視できない。外国出身であったり、特殊なキャリアであったり、さらに遅咲きであるなどの理由から、育成システムの網にひっかからなかった逸材である。そして、どちらかというと、こうしたいきなりA代表入りする選手というのは、U21経由の選手に比べ長続きする選手が多い。それは、親善試合などでU21からの昇格ということでテストされるも芽が出ずに終わってしまう選手がけっこういるからだ。こうした選手の他、U21経験がありクラブシーンでレギュラーで活躍していてもA代表にまでは届かない選手については、Team2006(旧A2代表)などに招集されることで、A代表入りのチャンスをうかがうことになる。
 それでも、各世代のU21とは異なり、A代表はやはり狭き門である。でも逆の見方をすれば、U21代表というスターの原石の宝庫から、未来のA代表を探してみるのもまた興味深い。2006年に間に合わなくても、EURO2008、さらには2010年のW杯には花開くかもしれない若手選手が、今もU21で活躍中である。日本では情報量に乏しいU21ではあるが、現地ドイツではA代表に比べてチケット入手難易度も低く、小さなスタジアムで選手を間近に見る機会も多い。U21代表、これも無視できない。




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