パトリック・オボモエラは、1979年ナイジェリア人の父ヘンリーとドイツ人の母エルケの間に生まれた。生まれ育ったハンブルクにて、GWアイムスビュッテルでサッカーを始め、TSVシュテリンゲンへ移った。その後、ニーダーザクセン州のリュネブルガーSKにてレギオナルリーガ(3部)デビューし、レギュラーMFとして活躍。2001年には同じレギオナルリーガのVfLオズナブリュックへ移籍。ここでもレギュラー選手として1シーズン通して活躍するが、シーズン終了後には移籍することになり、その移籍先は同じくレギオナルリーガ内のSCパダーボーン。02/03シーズンをこのパダーボーンで過ごし、23試合出場4得点の成績をおさめたが、この時23歳。同年代の選手がU21代表を卒業する中、このまま中堅世代もアマチュア3部周辺で留まるかに思われた。 そこへ、2部へ降格したアルミニア・ビーレフェルトから、なんと移籍金5万EURでお声がかかった。2003年夏、オボモエラは、1部復帰を目指すビーレフェルトへ移籍、開幕からスタメン出場し、レギュラーMFとしてブンデスリーガ2部でもその実力を遺憾なく発揮した。しかし、チームは後半戦スタートダッシュに失敗して8位に低迷。その責任をとって、当時のベンノ・メールマン監督が解任され、後任にはかのウヴェ・ラポルダー氏が就任。ラポルダー監督といえば、知る人ぞ知る元SVWマンハイム監督。00/01シーズンにはSVWマンハイムを1部昇格まであと1歩ということへ引き上げたが昇格に失敗。その後は同じ2部のLRアーレンで采配をふるっていた。自身にとっても夢である1部昇格を目指し、2004年3月にラポルダー体制がスタート。オボモエラは、ラポルダー監督就任後全試合フル出場でチームの中心選手としてプレーし、そして2位での1部復帰実現に貢献した。 ビーレフェルトとは2006年まで契約し、中心選手として監督からの信頼も受けていたオボモエラにとって、チームの昇格は自らのブンデスリーガ昇格を意味していた。3部でプレーしていた時代から僅か1年後、2004年8月、彼はビーレフェルトの右サイドハーフとして堂々とブンデスリーガデビューを果たした。開幕戦でスタメンフル出場すると、5節にはブンデスリーガ初ゴールもマークし、第15節までで3ゴール2アシスト、「Kicker」採点などでも常に高評価をマークしてきた。 そこへ、ドイツ代表ユルゲン・クリンスマン監督から招集の知らせが届いた。実は、それ以前に父の故郷ナイジェリアからも声がかかっていた。しかし、ドイツ国籍のみを取得しており、ナイジェリア国籍の取得手続きを完了していなかった彼は、その際ナイジェリア代表としてデビューすることができなかった。今回のドイツ代表からの打診はその直後だった。彼は2つの代表を選択する必要に迫られた。しかし、その答えは、「行ったことのない」ナイジェリアではなく、「自分が生まれ育った」ドイツの代表としてプレーすることだった。 これまでドイツ代表では、右サイドにオールラウンダーとしてプレーできるベルント・シュナイダーが君臨していた。巧みなオーバーラップを披露する彼は、クラブでも代表でも、右サイドの前から後ろまで担当できた。その結果、クリンスマン監督就任後、右SBのフリードリッヒがケガで代表を離れていたため、メンツが不足するとシュナイダーをSBで起用することもあった。その右サイドのレギュラー争いに新たに参戦するのがこのオヴォモイェラである。得点感覚に優れ、アグレッシブなプレーをみせる一方、SBでディフェンスもこなす器用なオールラウンダー。まさにポスト・シュナイダーともいうべき、監督にとっては有用な人材である。今後どこまで代表に定着していくのか注目されてきた。しかし、最終的にドイツ・ワールドカップの登録23選手の中には入ることができなかった。 クラブシーンでは、代表にも呼ばれるようになったこの逸材を他の強豪クラブが黙っているみているわけがない。カネ不足の中小クラブであるビーレフェルトに対して、移籍金200万EURでブレーメンがオファー、商談成立。05/06シーズンから、強豪ヴェルダー・ブレーメンの一員としてプレー。最初のシーズンはレギュラー選手として32試合に出場した。 しかし、W杯メンバー落ちを経験した直後の06/07シーズンはケガもあって低迷。出場機会をコンスタントに得ることができたのは、シーズンも終盤になってから。さらに翌07/08シーズン直前の練習試合で負傷すると、シーズン前半を棒に振ることになった。 ※1979年11月05日生まれ、187センチ、80キロ。 ※代表デビュー: 2004年12月16日[親善試合]○ 3 - 0 (A) vs 日本代表 ※本人公式サイト: http://www.owomoyela.de/
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