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2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止



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2004年09月11日(土) ボーフム
04/05シーズン、ブンデスリーガ第4節
VfLボーフム vs ボルシア・ドルトムント 2:2(1:0)
Text & Photographs by ねずみ様

 ドイツに1年間滞在中のねずみ様から観戦記を御寄稿頂きました。第2節「ボーフムvsレバークーゼン」に続く御寄稿で、今回観戦されたのは、前回と同じくボーフムのホームゲームで「ボーフムvsドルトムント」の一戦。スコアも前回と全く同じで前半1-0、最終的には2-2引き分けという結果でした。対戦相手は、同じNRW州で人気クラブのドルトムントということで、スタジアムの熱狂ぶりはいつも以上だったようです。ブンデスリーガの中でも穴場的存在のボーフム、ルール・シュタディオン。管理人も常日頃から公言していますが、とにかく一度観戦したいスタジアムです。(管理人より)

 04/05シーズンもあっというまに今回で4節に突入で、どのクラブが調子がいいか、どのクラブが今ひとつ調子に乗れないでいるかが少しずつ見えてきましたね。私は、VfLボーフムのファンとして、ボーフムの分析をすると、主力のハシミアン、フライヤー、ファーレンフォストが抜けた穴が予想以上にうまく埋められてきて、かなり感じいいチームになってきたように思います。今回対戦するボルシア・ドルトムントは、ブンデスファンなら誰でもその調子が気になるクラブでしょうが、果たして今シーズンのスタートはうまくきれているのでしょうか?どの勝負の世界にも、相撲の横綱のように、強いことを義務付けられた対象があると思いますが、ブンデスリーガの世界でも、バイエルン・ミュンヘンと並んで、北部にある、このドルトムントというクラブも、圧倒的な数のファンを持ち、憎らしいほどの強さが常に期待されるドイツを代表するクラブだと思います。私個人としては、あの強烈な黄と黒でデザインされたユニフォームを着た集団ドルトムントを、同じルール工業地域にあってややマイナーなボーフムが倒すことほどの快感はないのです。(すみません、ドルトムントファンの方。)ルールシュタディオンでは、試合中に時々他の試合の結果を電光掲示板で知らせるのですが、ドルトムント、シャルケが負けていることがわかると、ボーフムファンは大きな歓声をあげて喜びます。この3チームは、本当に近所にあって、おそらくファンの地理的な境界もはっきりしないのかもしれないですね。昨シーズンの後半は、レバークーゼンも加えて、NRW州の4チームで、お互い、ときには切磋琢磨し、ときには足を引っ張り合いながら、4位から7位の中で仲良く順位を変えて地域限定の盛り上がりをみせていました。最後、レバークーゼンが、ちょっと抜け出て3位になりましたが。

 まあ、ともかくこれだけの近所同士の対戦となると、チケットを買うのも結構たいへんでした。ボーフムのファンクラブに入っていないと、なかなかチケットを売ってくれないのです。なんとか交渉して売ってもらいましたが、よく考えてみると、8万以上入るヴェストファーレンシュタディオンを一杯にしてしまうドルトムントファンにフリーでチケットを売ると、そんなに大きくないルールシュタディオンでのゲームがアウェイ化してしまう恐れがあるのかもしれません。実際、かなりのドルトムントファンが押しかけてきて、ボーフムの駅からスタジアムまでの地下鉄が、今までにないラッシュでした。体の強いドイツ人に挟まれて、内臓が破裂するのではないかと思うほどでしたね。この試合のための警察の数もたいへんでしたが、どうでもいいところで立っていないで、地下鉄乗り場を整理して欲しいと思いました。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
ルールシュタディオンの入り口

 さて、ルールシュタディオンになんとか到着して、客席に座って一休みです。今日の席は、ややボーフム側のサイドの席で、前から3列目の臨場感あふれるすばらしい席でした。すでに、ボーフム側の立ち席も、ドルトムント側の立ち席も超満員でした。選手の試合前の練習が行われていましたが、ドルトムントの方に目をやると、黄色の練習着を着た連中は、大きい選手や小柄な選手、白人選手もいれば黒人選手も多くいて、なんだかごちゃごちゃした印象でした。特に目立っていたのはやはりコラーです。彼はテレビでみると、背が高いという印象ですが、実際にみると肩幅もあって本当に大男といった感じです。ボーフムのキーパーも大きいのですが、今日は妙に普通に見えました。ロジツキーは、大きくはないけど存在感あふれる選手ですね。ボーフムの方に目をやると、ずいぶんみんな小粒な感じに見えました。選手ひとりひとりの給料の高さもかなり違いますが、見かけもかなり違いますね。大丈夫かなととても心配になりました。今日の課題は、前節のビーレフェルト戦で、退場になって出場できない右トップのプロイスの代わりをどうするかということです。ノイルーラー監督は、結局、いつも左のマドセンが右にまわって、真ん中はロクベンツ、そして、左はマドセンと交代でいつも最後の方に登場するディアバンクが入りました。練習のとき、監督とマドセンが、なにかかなり話しをしていましたね。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
ドルトムントの練習風景

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ボーフムの練習風景

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ボーフム側の応援席

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
試合前に並んだ選手たち

 選手の入場があって、試合がはじまりました。いつもそうですが、試合が始まると興奮してしまって始めの方の内容をはっきり思い出せませんが、ともかく始めからものすごい迫力の試合でした。ボールの動きと選手の動きが早く、こんなにグランドが狭く感じたのは初めてです。ドルトムントのエバートンと24番の黒人選手は、ボールを持つと、猛烈なスピードで一気にボーフムサイドにドリブルで駆け上がります。もちろん、それをさせじとボーフムの選手は、献身的なディフェンスでボールをカットして、攻撃を仕掛けます。今日先発のディアバンクは、かなりのいい動きをみせて、再三ドルトムントサイドを脅かします。長身ロクベンツも今日はかなりいい感じで動いていました。ただ、マドセンは、いつもは最初から飛ばしまくって、相手が対応できないうちにゴールを奪ったりすることが多いのですが、なれない右だからか、それとも今日は最後まで交代できないからエネルギーをややセーブしていたのか、それとも先週のデンマーク代表で出場したワールドカップ予選の試合の疲れが残っていたのか、よくわかりませんが、ややいつもの切れのある動きが見られない感じでした。ともかく、予想以上にボーフムが攻撃をしかけ、2度3度、あと何センチか、というようなシュートを打ったりして、ゴールの予感十分でした。ただ、なんといっても、ドルトムントには2メートル以上も身長のあるコラーがいます。遠くからなんとなく蹴ったようなボールが、冷や汗もののセンターリングになってしまうのです。もちろん、ボーフムのディフェンスもそんなことは計算済みで、彼の頭にはボールを触らせない気迫のプレーで、なかなかシュートにさせませんでした。ただ、コラーは、空中戦だけの選手ではありません。驚くほど動きもよく、自分からチャンスを何度も作っていました。ともかく、ボーフムは、このような相手と互角以上に戦っていて、コンビネーションもかなり上手くいっている感じにみえました。そして、前半15分、ついに今まで、すばらしいプレーをしていた、キャプテンのボシュツのセンターリングをカラがヘディングでゴールを奪いました。実は、この瞬間は、遠くからでしたし、ともかく選手が集まっていてよく見えなかったのですが、あとでテレビのダイジェストで見たら、本当にうまーいことカラが頭でボールの角度を変えて、ゴールの隅に押し込んでいるではありませんか。ドルトムントファンの目の前で、選手はみんな集まって大喜びです。さらに、黒人プレーヤーのカラとディアバンクが陽気にダンスを踊って喜びを表現すると、近くにいたロクベンツもなにかしたそうにしていました。ともかく、スタジアムの割れんばかりの歓喜の声は、しばらくなりやまず、今日はドルトムントを倒すぞという気持ちが、スタジアムに充満していました。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
先制ゴールに喜ぶボーフムファン

 その後も30分もあったのですが、ともかくすばらしい攻防の連続であっという間に時間がたってしまいたした。ロジツキーのドリブルと正確なパスは何度もボーフムを脅かしますが、今日も、ベーニッヒのディフェンスは、本当に頭の下がるほど相手のチャンスをつぶしています。ボーフムのチャンスもドルトムントのキャプテン・ヴェアンスが前に立ちふさがり、なかなか追加点というわけにはいかなかったです。なぜか、電光掲示板の時計よりも早く前半終了のホイッスルがなり前半が終了しました。ともかく、面白い内容に、大満足。このまま、勝ってくれたらもっと嬉しいと思いつつも、見ているだけでくたくたになるほど興奮する試合でしたので、ちょっと私も休憩です。前半を終えての感想を述べると、ファンの自分が言うのもなんですが、ボーフムはかなり強いということです。このシーズンの初めの頃は、結構相手側のフォワードの選手をフリーにさせてしまうことが多く、実際失点も多かったのですが、今日は、中盤からボールを奪われたりすることも少なく、比較的安心してみていられました。だいぶ、選手の連携もできてきているのではと思います。さらに、昨年も活躍していたキャプテンのボシュツが、昨シーズン以上に調子いいようで、献身的なプレーだけでなく、攻撃にも積極的に参加していて、ボーフムの顔としてかなり目立っています。彼は、もう35歳なので、疲れからか、途中で交代することが多いのですが、勝つためには後半の戦いが鍵になると思います。

 15分の休憩を終えて、選手が出てくると、すぐ後半が始まりました。後半は、ボーフムは、ディアバンクに代わって、新加入の若いトローヤンが入りました。私としては、ディアバンクはかなりよかったように見えたので、なぜ交代したのか解らず、ノイルーラー監督の采配ミスかと思いましたが、新しく入った彼も、実にすばらしい活躍をすることになります。後半も、かなり激しい状態の連続で、ボールはめまぐるしくあっちこっちと動きました。始まって3分、ついにやられてしまいました。ヘディングでボールがぽんぽんと渡って、最後コラーの頭で決められてしまったのです。決してだれが悪いということではなくて、やはり空中戦は、ドルトムントが有利でした。目の前で、自分たちのチームのゴールを見たドルトムントファンは、狂気の如く喜び耳が痛いほどでした。前半のチャンスで、入れておいたらよかったのにと、私は勝手に後悔してしまいました。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
同点ゴールに喜ぶドルトムントファン

 その後、どちらが有利ということもなく、ともかく激しい攻防が続きました。イエローカードは、何枚かドルトムントの選手に出ていました。あと、ドルトムントの選手にかなり長く鋭いスローインのできる選手がいて、これが、コラーの頭めがけてとんでくると、たかがスローインというわけにはいかず、ほとんどコーナーキックと同じくらいチャンスを作っていました。実際、ボーフムのディフェンダーは外に出すのがやっとで、ドルトムントのコーナーの数がどんどん増えていきました。しばらくして、大事件がおきました。キーパーのバルムスが、後半に入ったトローヤンを手でなぎ倒したために、ボーフムはPKを蹴るチャンスを得たのです。後で、テレビで見ても、明らかにバルムスは、故意に倒しているのに、いったい俺が何をしたというんだ!!みたいな表情で、審判に抗議していました。もちろん、このような嘘は、みんなよくつくのですが、子供の教育によろしくないですよね。まあ、ともかく、PKです。今年のPKは、マドセンが蹴ることになっているのでしょう、彼がボールをおいて、さあ蹴るぞ、という瞬間、私はカメラを構えて、ボーフムの勝ち越しを捕らえようと集中していました。その瞬間の写真は下にありますが、カメラをはずしてみると、そのシュートは、なんとキーパーに止められているではないですか。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
PKに臨むP.マドセン。しかし、これは決まらず。

 いつも、ゴールは、いきなりの出来事ですので、シュートシーンをカメラにおさめられないのですが、これはいいチャンスと思って用意しました。もちろん、カメラにシュートが収められなかったことはどうでもよくて、結果にかなりのショックです。誰よりもマドセンはショックだったのでしょう。その後も、いまひとつプレーにいつものきれが感じられませんでした。もちろん、ドルトムントファンは、大喜び、ボーフムファンは、がっくりです。別に勝ち越しを許したわけでもないし、まだまだと思っていたのですが、ピンチのあとにチャンスあり、の逆バージョンが起きてしまいました。後半14分、最悪なことに、またもや、ドルトムントにヘディングでゴールを決められてしまったのです。エバートンでした。彼は、そんなに背は高くないのですが、やはり動きをみても才能にあふれる選手ですね。ドルトムントファンはもう勝ったも同然、お祭り騒ぎです。私の方は、ショックが2回続いて、今日は、勝てないかもしれないな、などと弱気な気分になってしまいました。まだ、30分あるけれども、たぶん、逆にどんどん攻められて、さらに点数が取られるかもしれないなどと思って、元気がなくなりました。しかし、今日のボーフムの選手は、それほど疲れを見せることもなく、攻撃に積極的でした。もちろん、負けているのだから当たり前かもしれませんが、レバークーゼン戦の時の後半のサンドバック状態とは、違って攻撃の形もなかなかしっかりしていたし、さすが、こんなことでシュンとなってしまう選手たちではなかったのです。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
逆転されつつも、頑張って攻撃をしかけるボーフム

 そして、何度かチャンスを作るうちに、いい形から、フリーになったマドセンが強烈なシュートを放ち、それがキーパーに激しく当たって、そのボールが近くにいたドルトムントのディフェンスに当たって、ゴールになってしまったのです。そのボールの動きは、まるでパチンコ玉のようでしたね。感動です。目の前で起きた、起死回生のオウンゴールで、みんなと一緒にすっかり興奮状態。後半30分の出来事でした。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
同点ゴールに喜ぶボーフムファン。

 その後も、どちらが有利ということもなく、攻めて攻められての繰り返しでした。しかし、同点に追いついたボーフムとしては、まだまだ勢いが残っていて、かなりいい形から、ボールが渡って、最後マドセンが頭で合わせてゴールネットをゆらす、という瞬間がありました。飛び上がってよろこんだのですが、それは、副審によって、オフサイドと判定されていました。実際、帰ってダイジェストをみたら、きわどい判定ではあるものの、オフサイドではありませんでした。もちろん、選手は抗議しましたが、実らずノーゴールということで、プレーは続行です。このようなことはいくらでもあることとは知りながらも、とても悔しいかぎりです。試合の最後の最後に、カウンター攻撃を仕掛けたマドセンのドリブルを、ドルトムントのひとりの選手が、思いっきり足を絡めて止めたため、マドセンは思いっきり倒されました。よほど悪質に見えたのでしょう。目の前にいた、ボーフムのコーチが、そのファウルした選手の胸を思いっきりついて、乱闘シーンがありました。もちろん、その選手は、イエローをもらいました。後で知ったのですが、マドセンがこのプレーで、全治6週間の大怪我をしたということです。今後、UEFAカップなど、大切な試合が続くのに、ボーフムにとってもかなり痛い怪我になりそうです。その前に、ドルトムントのエース、ロジツキーも怪我をして交代していました。次のミュンヘン戦に出られないとなると、これもたいへんです。ルール工業地帯のライバル意識は、毎回壮絶な戦いを繰り広げ、結果として、このように足の引っ張り合いになることも多いのでしょうね。そのファウルによりもらったフリーキックが最後のチャンスでした。ビーレフェルト戦では、同じようなフリーキックから、ロスタイムゼロの奇跡の勝ち越しゴールを奪い取ったので、その再現かと思いきや上手くかわされて、試合終了。後半は、結構もつれるシーンがあったのですが、ロスタイムがほとんどなかったのは、ちょっと不思議でした。

2004年9月撮影(by ねずみ様)、無断転載禁止
応援のお礼に来たボーフム選手たち

 とにかく、すごい迫力の試合でした。これまで、いろいろ見てきましたが、その試合は私が見た中で一番面白い試合だった言ってもいいと思います。個人技ではすばらしく、スピードあるドリブル突破そして空中戦を得意とするドルトムント相手に、とにかく全員の献身的なプレーで、ピンチをふせぎ、チャンスを作り出してなんとか引き分けたボーフム。かなり、面白くて、そのような試合を見せてくれた選手に心から感謝です。ドルトムントは、いろいろ言われていますが、私が見る限りかなり強いチームであり、不思議な魅力を持ったクラブであることも実感しました。

 最後に個人的な話をさせていただきます。私は、2週間後に一年間滞在したドイツを去ることになっています。この試合は、たぶん今滞在中に生でみる最後の試合だと思いますが、本当に内容のあるものでした。こちらに来たときは、ブンデスリーガの知識はほどんどゼロでしたが、比較的近所にあったボーフムを応援しているうちに、サッカーはもちろんのこと、ドイツの社会についてもいろいろ勉強できました。ちなみに、私がスタジアムで観たボーフムの試合は、7戦中、5勝2引き分け負けなし、です。ブンデスリーガの試合の感動を共有してもらいたくてこれを書かせて頂きましたが、思いっきり個人的な感情と、いい加減な知識で書いてしまったので、読まれた方で不愉快に思われた方も多いと思います。大変失礼しました。それでも、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

最終更新日: 2004年09月16日

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