混雑する地下鉄にゆられて、オリンピック公園の最寄り駅に到着。なんとホームでは何人かのドイツ人がチケットを求めている。マテウスのドイツ最終戦。どうやらチケットは完売のようである。幸い、私たちは昨年のうちにインターネットでバイエルンのサイトから問い合わせて購入済みだったので、チケットのことを心配することなく、スタジアムへ。そして、「蜘蛛の巣」のようなガラス張りの屋根が特徴のスタジアムに入場。マフラーを買ってから座席へ。
[チケット入手について]
・
ゴール裏 70DM(35.79EUR、4000円)
FAXにて事前に購入
このチケットについては、唯一出発前から手元に確保したものであった。というのも、3月の試合であったが、すでに2次リーグの組み合わせが確定した前年11月の段階で販売が始まり、11月中旬には自宅に送ってもらったものである。
その取得の方法だが、バイエルン・ミュンヘンの場合、公式サイトにてクレジットカード決済でチケットの販売を行っている。そこでさっそくアクセスしてみたのだが、ドイツ語にあまり自信のなかった私は、不安を感じて、その旨をメールにて問い合わせてみたのだ。するとチケットオフィスのFAX番号を教えてくれ、次にそこへ英語でFAXを送信。それからすぐに返事が来て、クレジットカードの番号と住所などの必要事項を書いて送ってくれれば、チケットを届けてあげるといった内容であった。
というわけで、もう一度FAXを送ったところ、その日の消印(1999年11月18日)ですぐにチケットを送ってくれ、約1週間で日本の自宅に、チャンピオンズリーグの生チケット到着となったわけである。もちろん定価。書留での送料にあたる手数料が若干かかるくらい。
そして、この時点で満員になることを予想してチケットを確保したわけではなく、むしろオリンピア・シュタディオンはキャパがでかいので、まずチャンピオンズリーグの2次リーグの段階で満員になることはないだろうと踏んでいたので、まああらかじめチケット確保できていれば当日楽だろう程度の感覚であった。しかし、2月26日にレバークーゼンでブンデスリーガを一緒に観戦したあり氏(「DEUTSCHE
FUSSBALL BUNDESLIGA」というサイトを主宰)から、この試合が米国に渡るマテウスのドイツ最終戦になるというニュースを伺い、びっくり。案の定、本文でも書いたようにチケットを求める人が地下鉄の駅にもあふれる状態で、平日夜のCLにもかかわらず、マテウス最終戦ということで満員のオリンピア・シュタディオン。どんな試合であっても、事前に定価でチケットを確保できるなら、それに越したことはないと実感(もちろん、「定価」がポイント、何万円もかけて旅行会社や代行業者から買うのはちょっと...)。
|

試合前のスタジアム
まだピッチでは練習が行われていたが、モニターにはマテウスを追いかけるカメラからの映像が。すでにムードはマテウス一色。それから、いったん選手が引き上げ、やがて選手入場。もちろんモニターはマテウスを映す。ゴール裏のバイエルンサポは、マテウスの背番号10をハートマークの中にくりぬいた大きな幕を広げる。そして、「ローター・マテウス」コール(「浦和、レッズ!」と同じリズムのコールで、「ロタァー、マテェゥス!」)。その中で、ベッケンバウアー会長から、記念品の贈呈。

両チームの選手入場

選手整列

引退するマテウスとベッケンバウアー会長(右)
あらためて、スタジアムが「ありがとうマテウス」一色になったところで、試合開始。この前の試合で、バイエルンは同じレアルとアウェーで対戦しており、その時なんとアウェーにて4−2でレアルを粉砕していた。ここに、今シーズンのレアルの絶不調と、昨年の悔しさをバネにチャンピオンズリーグ制覇を目指すバイエルンとの差が見られたが、この試合でもホームということもあり、試合開始からバイエルンペースで試合が展開。

白熱する試合
その勢い故か、前半わずかに4分。かなりオフサイド気味だったがショルが先制点。さすがにレアルはこの失点でリズムを失う。このあと、30分にエウベルが素晴らしいカウンター攻撃を展開、2回足元でリフティングの形でつなげて、3タッチ目でキーパーを交わす形でフワリとシュート。モニターに向かってカメラ目線で駆け抜け、喜びを爆発。エウベル、どこまでも絵になるストライカーである。
後半の69分にロベルトカルロスではなく、エルゲラが超強烈なミドルシュートを叩き込み、一矢を報いた時は、さすがのバイエルンサポも呆然としたが、レアルの見せ場はそれただ一発のみ(それにしても、すごいスピードのボールだった)。このあと、観客に脱いだユニフォームを投げ、エウベルがアウト。代わって入ったツィックラーがこれまた大活躍。ツィックラーは試合終了約10分前に投入されたが、わずか十数分のうちに2得点。完全にレアルの息の根を止める。4−1、バイエルンの圧勝。それにしてもツィックラー、74分に入ってプレー時間はロスタイムも含めて約20分弱。その間に2得点。翌朝見た「Kicker」紙には、なんと評価「1」(最高評価)が。ふつう、途中交代の選手は採点不能「-」がつくのに、この好評価。すごすぎる。
さて、ツィックラーが4点目を決めたのは、ロスタイムだが、その前にマテウスのための儀式があった。それはロスタイムに入る直前のこと。マテウスがアンデションと交代する形でピッチを出ることに。ドイツでのプレーに別れを告げるマテウス。ロベルト・カルロスと抱き合った後、ライン際で一礼。お疲れさまである。

[パノラマ写真] メインスタンドからの眺め

ロスタイム直前マテウス交代。拍手に包まれてピッチをあとに。

なんだかんだいってボロ勝ちしたバイエルン

このマテウスの交代の後、会場の観客は皆、総立ち。そしてツィックラーの4点目。試合終了の笛、さらにマテウスのラストランと続いた。会場の観客が総立ちでマテウスを讃える中、スタジアムのすぐ横では、たくさんの打ち上げ花火が。バイエルンの勝利で終わってほんとによかったと思う。もし負けたりしてたら、むなしかっただろうな。ともあれ、無数の打ち上げ花火の中で、マテウスが報道陣に囲まれてラストラン。モニターにはマテウスの業績を讃えるVTR。こうして、感動の中で、マテウスにとっても、そして15日間12試合観戦という「過密日程」を体験した私たちにとっても、今回の観戦旅行での「最後の試合」が幕を閉じた。
最終更新日: 2005年08月16日