4年に一度、オリンピックイヤーに行われるヨーロッパサッカー界の一大イベントが、欧州選手権。W杯とともに欧州各国のナショナルチームにとって、もう一つの檜舞台であるこの大会がポルトガルにて開催された。
我がドイツ代表は、前回EURO2000(オランダ・ベルギー共催)にて、ディフェンディングチャンピオンにも関わらず、ライバル・イングランドとともにグループリーグで敗退するという失態を演じた。以前から指摘されてきた代表の高齢化が最悪の形として露呈した結果であった。大会後、監督であったリベックは解任され、後任としてルディ・フェラー体制がスタート。あれから4年、日韓W杯準優勝の勲章を掲げ、ベッケンバウアー氏は大会前にベスト4を一つの目標として提示した。今まさに、EUROの大会に強いドイツ代表が帰ってくる...はずだった...
蓋を開ければ、その結果は0勝2分1敗でのグループリーグ敗退。確かに、優勝候補の一角とされるチェコやオランダと同じ組に入り、激戦区での戦いと言われていた。それでも不調のオランダを後目に、自力での準々決勝進出のチャンスを得ていたドイツ代表。最終戦では、グループ首位が決まり控えメンバーでのぞんできたチェコが相手。リーグスケジュールとしてもドイツにとって追い風のはずだった。
しかし、そのチェコB代表相手に1-2で敗れ、グループリーグ3試合で大会から退くことになったドイツ代表。2年後には自国開催のW杯を控えている。もう過去の栄光を取り戻すことはできないのか!?
EURO2004ドイツ代表
グループリーグ
第744回ドイツ代表国際試合 EURO2004ポルトガル大会
ドイツ代表 - オランダ代表 1:1(1:0)
得点:
1:0 トルステン・フリングス
(31分、文字通りの直接フリーキック)
1:1 ルート・ファン・ニステルローイ (81分、ファン・デル・メイデのクロス)
日時: 2004年06月15日(木)19時45分キックオフ
会場: ドラゴン・スタジアム(ポルト)
主審: アンドレス・フリスク氏(スウェーデン)
第745回ドイツ代表国際試合 EURO2004ポルトガル大会
ラトヴィア代表 - ドイツ代表 0:0(0:0)
日時: 2004年06月19日(土)17時キックオフ
会場: ベッサ・スタジアム(ポルト)
主審: マイケル・ライリー氏(イングランド)
第746回ドイツ代表国際試合 EURO2004ポルトガル大会
ドイツ代表 - チェコB代表 1:2(1:1)
得点:
1:0 ミヒャエル・バラック (21分左足でシュート、シュヴァ〜のアシスト)
1:1 マレク・ハインツ (29分直接フリーキック、左足でシュート)
1:2 ミラン・バロシュ (77分右足でシュート、ハインツから)
日時: 2004年06月23日(水)19時45分キックオフ
会場: ジョゼ・アルバラーデ21世紀スタジアム(リスボン)
主審: テリエ・ハウゲ氏(ノルウェー)
※2分1敗にてグループリーグ敗退。
※クリックすると各試合の詳細結果をご覧頂けます。
EURO2004に向けたドイツ代表メンバー
EURO2004に向けたドイツ代表メンバーが、5月24日(月)正午(日本時間午後7時)に発表された。今回発表されたドイツ代表メンバーは以下の22名。さらに今後、6月2日の正式登録を前にU21代表から1名昇格させる予定で、ポドルスキやシュヴァインシュタイガーが候補とみられる。
概ねメンバーは予定通りで、ケガなどで代表から離れているダイスラー、ラウ、メツェルダーといったメンバーは招集されず、先日電撃的に代表引退を表明したカルステン・ラメロウの名前もなかった。さらに、日韓W杯以降も先日のルーマニア戦まで招集され続けたオリヴァー・ノイヴィルが選出されず、前回EURO2000に続き、また直前の代表落ちという屈辱を味わう結果となった。その代わりに、ハノーファー96で活躍したトーマス・ブルダリッチが選出された。
今回選ばれたメンバーは、明日25日、さっそくフライブルク郊外のエルツタールに集合し、国内合宿を開始。その後、マルタ代表(フライブルク)、スイス代表(バーゼル)、ハンガリー代表(カイザースラウテルン)とのテストマッチをこなし、6月9日にポルトガルのキャンプ地であるファロ郊外アルマンシルへ入り、15日の初戦、対オランダ戦をむかえる。
※5月27日、現在招集されている22人分の背番号が発表された。20番についてはU21からの追加招集選手に割り当てられる。
※6月2日、パウル・フライヤーがマルタ戦で負傷し離脱したため、U21追加招集枠は2つとなり、ポドルスキとシュヴァインシュタイガーが選出された。
GK:
1 オリヴァー・カーン
(バイエルン・ミュンヘン)
12 イェンス・レーマン
(FCアーセナル)
23 ティモ・ヒルデブラント (VfBシュツットガルト)
DF:
2 アンドレアス・ヒンケル
(VfBシュツットガルト)
3 アルネ・フリードリヒ
(ヘルタ・ベルリン)
4 クリスティアン・ヴェアンス
(ボルシア・ドルトムント)
5 イェンス・ノヴォトニー
(バイヤー・レバークーゼン)
6 フランク・バウマン
(ヴェルダー・ブレーメン)
クリスティアン・ラーン (ハンブルガーSV)※ケガのため離脱。
17 クリスティアン・ツィーゲ
(トッテナム・ホットスパー) ※追加招集
21 フィリップ・ラーム (VfBシュツットガルト)
MF:
パウル・フライヤー
(VfLボーフム)※ケガのため離脱。
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー
(バイエルン・ミュンヘン) ※U21から追加招集
8 ディトマール・ハマン
(FCリヴァプール)
13 ミヒャエル・バラック
(FCバイエルン・ミュンヘン)
15 セバスティアン・ケール
(ボルシア・ドルトムント)
16 イェンス・イェレミース
(バイエルン・ミュンヘン)
18 ファビアン・エルンスト
(ヴェルダー・ブレーメン)
19 ベルント・シュナイダー
(バイヤー・レバークーゼン)
22 トルステン・フリングス
(ボルシア・ドルトムント)
FW:
9 フレディ・ボビッチ
(ヘルタ・ベルリン)
10 ケヴィン・クラーニー
(VfBシュツットガルト)
11 ミロスラフ・クローゼ (1.FCカイザースラウテルン)
14 トーマス・ブルダリッチ
(ハノーファー96)
20 ルーカス・ポドルスキ
(1.FCケルン) ※U21から追加招集
EURO2004本大会時の合宿先について
ドイツサッカー協会は、EURO2004本大会期間中の合宿地としてポルトガル南部のリゾート地アルガルヴェ地方のアルマンシルを選んだ。アルマンシルは、国際空港がありアルガルヴェ地方の玄関口であるファロから北西13キロのところにある町。10月のアイスランド戦でドイツ代表が本大会行きを決めると、ドイツサッカー協会はさっそく、この町にある5つ星ホテル"リア・パーク・ガーデン"に109室分の予約を入れた。
ポルトガル南部のアルガルヴェ地方は、イギリス人やドイツ人にとってのリゾートとして有名。EURO2004でも国際空港があるファロが、開催都市の一つとして選ばれている。
ドイツ代表は、5月24日にエルツタールにて国内合宿を開始した後ポルトガル入り。当地では、ホテル内のグランドを利用して非公開練習を行う他、数キロ離れた隣町ローレの練習場にて公開練習を行う予定。
"リア・パーク・ガーデン"
http://www.riaparkgardenhotel.com/
EURO2004予選について
ヨーロッパサッカー界は4年周期でスケジュールをこなしている。すなわち、@W杯予選の年、AW杯本大会&欧州選手権予選の年、B欧州選手権予選の年、C欧州選手権本大会とW杯予選の年、である。このように考えると、2002年は「W杯本大会」の年であると同時に、「欧州選手権予選」が開始される年でもある。具体的には、2002年秋からEURO2004予選がスタートし、約1年かけて翌2003年秋まで、インターナショナルマッチデーを利用して各予選グループにてリーグ戦が行われる。
欧州選手権本大会へ参加できる国は16ヶ国。うち開催国であるポルトガルは予選が免除されるため、残りの15のイスをめぐり、UEFA加盟50ヶ国が争うことになる。具体的には各組5ヶ国、計10組にグループ分けされ、その中でホーム&アウェーのリーグ戦が行われる。その上で、各組1位の10チームが予選を通過。さらに各組2位の10チームはプレーオフにまわり、そこでさらに残りの5チームが選ばれることとなる。
グループ5〜EURO2004予選のドイツ代表〜
約1年かけて行われたEURO2004予選は、2003年10月11日のグループリーグ最終戦をもって終了。ドイツ代表は、見事グループ首位となりEURO本大会への切符を手にした。また2位には元ドイツ代表監督のフォクツ氏率いるスコットランドがランクイン。プレーオフへとまわることになった。
予選にてドイツ代表の対戦相手となる国々
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◆スコットランド代表
フォクツ元ドイツ代表監督が率いるスコットランド代表。フォクツ就任前のW杯予選では、クロアチア、ベルギーの後塵を拝して、4勝3分1敗の勝ち点15でグループ3位に終わった。しかし、フォクツ就任後はチーム力がダウンしたとの噂も。
とはいえ、このグループ5においてドイツにとって最大のライバルになることは変わりない。 |
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◆リトアニア代表
W杯予選では1勝もできずにグループ最下位という不甲斐ない結果に終わったリトアニア。しかし、イタリア、ハンガリーと引き分けたその実力は侮れない。また選手の多くは、ロシアの他、イタリア、デンマーク、ギリシャなど幅広く国外のトップリーグでプレーする実力派揃いである。 |
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◆アイスランド代表
W杯予選では、マルタから2勝、チェコと北アイルランドから1勝、さらにブルガリアと1分の4勝1分5敗で勝ち点13をあげ、グループ6チーム中4位に入ったアイスランド。
主力選手の多くは、イングランド、ドイツ、ベルギー、ノルウェーなど国外のトップリーグでプレー。比較的タレント豊富なチームである。 |
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◆フェロー諸島代表
W杯予選ではグループ1にて2勝1分7敗と勝ち点7をあげて6チーム中5位に入ったフェロー諸島代表。格下ルクセンブルクに2勝した他は、初戦にてW杯に出場したスロヴェニアとホームで引き分けている。
主力選手の多くはノルウェーやデンマークでプレーしている。 |
予選組み合わせ決定後の関係者コメント
2002年1月25日の予選組み合わせ決定後のドイツ代表関係者のコメントは以下の通り。
ルディ・フェラー監督
「ベルティ・フォクツと一緒のグループってことで十分センセーショナルだよ。ゴルフ・コンペでまだふざけあっている仲だったというのに。もちろん、ベルティにとっても古巣の代表チームとやるというのは特別な魅力なんじゃないか。彼は老獪な人物で、彼の前で何かを隠すなんてことは難しくいんだ。彼だって当然僕らを叩きに来るだろうし、スコットランドで良い結果を出したいはずだ。それから、アイスランドはW杯予選でも悪くなかったが基本的に過小評価されているところがある。我々はどんな相手も過小評価すべきではないが、このくじ引きには十分満足できるね。まあ今はW杯が最優先課題で、EURO2004はその後のお楽しみということで。」
ミヒャエル・スキッベコーチ
「ベルティ・フォクツがいるということで、このグループは特別にショッキングだ。アイスランド、フェロー諸島についても決して楽な相手ではなく、全く未知の敵である。どちらの相手も、(勝っても誰も誉めてくれないが負ければ)我々が恥をかくだけかもしれない。しかし、このグループの突破が困難になる可能性もないわけじゃない。いずれにせよ、EURO2004に参加するというのは、2006年の自国開催のW杯を考慮すれば、とても重要な目標である。」
フランツ・ベッケンバウアー皇帝のお言葉
「どのグループもかなり調和がとれた組み合わせなんじゃないか。みんな満足できる結果だろう。ベルティがスコットランドで成功すれば、スコットランド相手のホーム&アウェーが予選の天王山になろう。他の相手については我々にとって未知の領域である。だからそれらについては今はいろいろコメントできる段階ではない。いずれにしても、このグループはクリアできる課題だと思う。」